前回に引き続き、相続した「空き家」の活用法についてです。
相続した建物のコンディションが良いなら、誰かに貸すという活用方法もあります。
今回は、空き家を賃貸に出すメリット・デメリットについてです。
不動産の賃貸は、様々なリスクがあります。
家賃収入などのメリットだけで判断すると後悔します。
相続した空き家を賃貸に出すメリット
メリットは次の2つ。
- 家賃収入
- 建物が長持ちする
それぞれ説明していきます。
家賃収入
メリットとして大きいのは、やはり「家賃収入」です。
土地や建物などの不動産は、誰も住んでいなくても所有しているだけで「固定資産税」などの費用が発生します。家賃収入があると、それらの費用をまかなうことができるので、所有していてもマイナスになりません。
建物が長持ちする
建物は、誰も住んでいないと老朽化の進行が早まります。
換気する人がいないので「湿気」がこもるからです。
建物に使われている木材は、湿気に弱いです。
腐食するのが早く、害虫を発生させる原因にもなります。
賃貸で誰かに住んでもらうと、これらの問題が改善され建物が長持ちします。
相続した空き家を賃貸に出すデメリット

賃貸するデメリットとしては、様々な費用が発生するということです。
大きく分けて、次の3つがあります。
- 管理費用
- リフォーム費用
- 修理・修繕費用
それぞれ説明していきます。
管理費用
「入居者」と「建物」の2つを管理する必要があります。
- 入居者:入居者募集や契約、家賃集金、クレーム受付などの管理が必要。
- 建物:設備の修理、リフォームなどの管理が必要。
所有者が直接管理するという方法もありますが、法律や設備の知識、クレーム対応などを考えると専門業者に任せた方が安心です。
リフォーム代金
建物を賃貸するには、少ながらずリフォームする必要があります。
どこまでリフォームするかにもよりますが、高額になる場合が多いです。
またリフォームは、ただ綺麗にすれば良いわけではなく、次のことなどを考慮する必要があります。
- そもそも借主が見つかる立地なのか?
- どのくらいの家賃が取れるのか?
- どのくらいでリフォーム費用が回収できるのか?
何も考えないでリフォームすると後悔します。
修理・修繕費用
賃貸の場合、建物の設備が故障した時には、貸主負担で修理する必要があります。
給湯器などが壊れた場合などは、15~20万程度の費用がかかる場合もあります。
また、入居者の入れ替わりがあった場合は、経年劣化による修繕費用は借主に請求できません。貸主が支払うことになります。
「空き家を賃貸に出す」その他の注意点
建物の賃貸管理を業者に依頼する場合には、空室時の家賃保証について話し合っておきましょう。
賃貸物件の管理にはいくつか種類があって、空室時の家賃保証をしてくれる管理会社もあります。それぞれメリット・デメリットがあるので、納得してから管理を任せるようにしましょう。
ちなみに、家賃保証をしてくれる場合は、月々の入居者の家賃から支払われる管理会社の取り分が多くなるのが特徴です。