「法定相続で十分。遺言書なんて作成しなくていい」と考えている方も少なくないと思います。
しかし法定相続だと、争いが起こりやすいと言われています。
法定相続だと、なぜ争いが起こりやすいのか?
このページでは、法定相続で争いが起こる理由のほか、争いを起こさないためにはどうすればいいのかをお話していきます。
誰でも、残された家族が争うのは嫌なものですよね。
揉める可能性があるなら無くしておきたい。
そんな方は読んでみてください。
法定相続だと、なぜ争いが起こりやすいのか?
話し合いが必要になるからです。
法定相続は、法律で定められている相続のルールのようなものです。
しかし「土地は誰が相続する」とか個別具体的な細かい内容までは定められてはいません。
なので、相続人が集まって遺産分割について話し合わなければなりません。この話し合いのことを「遺産分割協議」と言います。
この遺産分割協議が、なかなかやっかいなもので、争いのキッカケになりやすいのです。
相続財産には、土地や動産のように単純に2つに分けることができないものもあります。なので、どうしても「差」が生まれてしまいます。そこに少なからず不満が発生して争いへと発展していきます。
また、相続人全員の合意が遺産分割協議の条件になっているという点も大きいです。相続人のうち誰かひとりでも反対する人がいれば、話が先に進みません。
お金だけの問題ではない
遺産分割は、お金の損得だけでなく、被相続人との関係や、他の相続人に抱いている感情なども影響してきます。
なので、仮に遺産が現金しかなく財産を均等に分けられたとしても、争いになる可能性は十分にあります。
「亡くなった父の面倒を見ていたのは自分なのに、なにもしていない他の兄弟と相続分が一緒」
「姉には、生前、父が住宅購入資金として500万円の援助をしていた」
不満が生まれてもおかしくないですよね。
こういった点を考慮して、妥協点を探していかなければなりません。
話し合い(遺産分割協議)を回避するにはどうしたら良いのか?

「遺言書」を作成しましょう。
遺言書は、法定相続に優先されます。
法律で定められた方法で作成すれば、遺産分割の話し合い(遺産分割協議)をしなくてもよくなります。
話し合いしたら絶対に揉めるという訳ではないですが、回避できるに越したことはありません。争いになる可能性はできるかぎり少ないほうが良いですからね。
- 親子間や兄弟間の仲が悪い
- 再婚した妻と前妻の子との仲が悪い
よくある話しですよね。こんな感じで、相続人同士の仲があまりよくない場合は、なおさら争いを起こさないために、遺言の存在が重要になってきます。
まずは遺言作成の本を読んでみるのがおすすめ
近所の本屋さんに行くと分かりますが、遺言作成についての本はたくさん販売されています。そういった本を一冊読んでみるのがおすすめです。
難しい専門書を読む必要はないです。
図や絵、色を多用した、分かりやすい本がおすすめです。
どの専門家が書いている本なのかチェック!
遺言について書かれた本を買う時に、気を付けたいのが「どの専門家が書いた本なのか?」です。
相続や遺言の専門家というと、
- 弁護士
- 司法書士
- 税理士
- 行政書士
など色々いますが、どの専門家が書いたかで「力を入れて書いている部分」が違います。司法書士なら相続登記、税理士なら相続税に関する記載が多いといった感じです。
自分が相続を考えるにあたって、何に重点をおいているかで選ぶといいと思います。
まとめ
以上、「法定相続だと、なぜ争いが起こりやすいのか?」についてお話しました。
法定相続の場合、遺産分割の話し合いを行う必要があるので、争いになる可能性があります。遺言書があれば、その遺産分割協議を回避することが可能です。
このブログでは、遺言の作成をおすすめしています。
その理由としては、実務のなかで「遺言があって本当に良かった」という場面を見ているからです。
他の記事も読んでいただけると、必要性に納得していただけると思います。