どうして重要な取引で「実印」と「印鑑証明書」が必要なのか?【実印の押し方に法律上の決まりはあるのか?】

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相続・遺言

今回は、「実印」について書きます。

15歳以上になると、市区町村役場で「印鑑登録」ができるようになります。そして、登録が完了すると「印鑑証明書」の交付をしてもらえるようになります。

重要な取引では、この「実印」と「印鑑証明書」が必要になることが多いですよね。

  • どうして重要な取引で、この2つが必要になるのか?
  • 実印の押し方には法律上の決まりがあるのか?

など、実印に関する疑問に答えていきます。

以前、相続の相談を受けたときに、同じような質問をされたことがありました。気になっている方はぜひ読んでみてください。

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どうして重要な取引で「実印」と「印鑑証明書」が求められるのか?

理由としては、次の2つ。

  • 実印を確認するため
  • 本人確認のため

順番に説明していきます。

実印を確認するため

書類にある印影が、実印で押されたものなのかは印鑑証明書を確認しないと分かりませんよね。

なので、市区町村役場に登録されている実印を確認するため、市区町村役場で発行される印鑑証明書の提出が必要になります。

本人確認のため

もう忘れてしまっている方も多いとは思いますが、市区町村役場で印鑑登録するとき、運転免許証などで申請書に書かれた本人なのかをしっかりと確認されます。

なので、実印を持っている人は本人である可能性が高いのです。

さらに、印鑑証明書ですが、この書類を発行してもらうには「印鑑登録カード」が必要になります。この印鑑登録カードも本人しか持っていない可能性が高いものです。

結果として、実印と印鑑証明書の両方を持っている人は、本人である可能性が非常に高くなりますし、その実印が押された書類は、本人が内容を確認して押したものである可能性が非常に高くなります。

こういった理由のため、重要な取引では「実印」と「印鑑証明書」の両方が必要になります。

「印影」などの意味については、こちらの記事をどうぞ。
≫【ハンコの疑問】「印章」と「印影」、「印鑑」の違いとは?

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実印の押し方に法律上の決まりはあるのか?

実印を押す時に、次のような感じで悩んだことがある方も少なくないと思います。

  • 自分の実印だと分かるように署名に重ねて押した方がいいのか?
  • 署名に重ねると、印鑑(実印で押したあと)が見づらいので重ねないほうがいいのか?

実は、実印の押し方について法律上決まりはありません。印影がはっきりしていれば、どちらの押し方でも有効です。

文字と重ならないのが好ましい

実印の押し方について法律上の決まりはありませんが、署名などの文字から離して押すのが好ましいとされています。

理由は、書類の印影が、実印かどうかを印鑑証明書を使って確認するためです。文字と重なっていては、その確認作業がやりにくいですからね。

実印を押す機会のある方は、文字から離して空欄に押すようにしましょう。

過去に、こんな記事も書いています。
≫「実印」と「認印」、「銀行印」の違いとは?【しっかりと使い分けるべき理由】

今日はここまでです。
それではまた!