相続が発生したとき(大切な人が亡くなったとき)は、通夜や葬儀、火葬、埋葬など、やらなければならないことがたくさんあります。今回は、相続が発生したときに「忘れがちな手続き」について説明していきます。
私は、行政書士として相続の依頼を受けた時には、必ず確認をとるようにしているのですが、お客さんでも「あ、忘れてた!」という方が多いです。
忘れていたという方は、早めに手続きを行いましょう。
相続が発生したときに「忘れがちな手続き」
それは、亡くなった方が契約していた「サービス」の解約や名義変更の手続きです。
例えば、次のようなものです。
- 携帯電話
- 公共料金(電気、ガス、水道)
- ケーブルテレビ
- NHK
- プロバイダー
- 新聞
- スポーツクラブ
などなど、他にもたくさんあると思います。不動産の名義変更や預貯金口座の解約などは忘れないと思いますが、こういったものは忘れがちです。
大至急手続きをしなければならないものではないですが、早めに手続きしておきましょう。
亡くなった方がどんなサービスに申し込んでいたのか分からない場合もあると思いますので、記事後半では探し方を説明します。
どうやって手続きをすれば良いか?
だいたいどの会社でも、「お客様係」とか「カスタマーサービス」などといった名称で、相談窓口を設けていますので、まずはそこへ連絡して状況を説明しましょう。
状況に応じて、具体的な手続き方法を案内してもらえます。
相手の会社も亡くなった人との契約を放置されると困りますからね。とても親切丁寧に分かりやすく案内してくれるはずです。
できるかぎり早めに手続きをしたほうが良い理由

先ほども言いましたが、なるべく早めに行ったほうがいいです。
理由としては、次の通り
- 無駄に費用を払う可能性がある
- 口座凍結により支払いができなくなる
順番に説明していきます。
無駄に費用を払う可能性がある
契約しているサービスによっては、解約するまでの費用を請求するところもあるので、無駄に費用を支払う可能性もあります。
使っていないのにお金を支払うのは、もったいないですからね。
早めに手続きするに越したことありません。
口座凍結により支払いができなくなる
口座名義人が亡くなったことを銀行が知ると、口座は遺産分割が終わるまで「凍結」されます。凍結されると、引き落としなどもできなくなるので、公共料金などの支払いもできなくなります。
電気やガス、水道などは、多少支払いが遅れても止められることはないですが、滞納するのはよくないですよね。早めに手続きをしましょう。
故人の契約していたサービスが分からない場合【探し方】
次のものをチェックです。
- 銀行の通帳
- 郵便物(請求書等)
- クレジットカードの明細
こういったものに手がかりがあります。
いずれかの形で支払いをしているはずですからね。
以前、私が相続の依頼を受けた時には、家族も知らなかった「故人が契約していたサービス」が、郵便物の山の中から見つけた情報で分かったこともありました。