行政書士試験は、合格率が10%前後の難関資格です。
そんな行政書士試験に半年で、しかも独学で合格することは可能なのか?半年で合格するためには、どのように勉強を進めていけば良いのか?
今回は、独学で行政書士試験に半年で合格する方法を、筆者の経験からご紹介していきたいと思います。
「行政書士試験に半年で合格したい!」
「行政書士試験まで半年しかない!」
という方は、ぜひ読んでみてください。
独学で行政書士試験に半年で合格する方法
最初に「独学で行政書士試験に半年で合格できるのか?」についてですが、間違った勉強方法をしなけいれば十分に可能です。
実際に、半年で合格している人も珍しくないですからね。
まず大切なのは、半年しか時間がないからと「がむしゃらに頑張る」のではなく、勉強を始める前に次の2つをしっかり考えて決めることです。
- 半年間で勉強する行政書士の試験科目・範囲を絞る
- 試験日までの半年間について学習計画を立てる
この2つを、しっかり考えれば、行政書士試験に半年で合格する可能性は高くなります。それぞれ説明していきます。
半年間で勉強する行政書士の試験科目・範囲を絞る
行政書士試験の出題範囲は広いです。まともに勉強していたら半年という期間で合格するのは絶対に無理です。
例えば民法や商法などは、条文数や判例が多いだけでなく、理解するのにも膨大な時間がかかりますからね。
なので、勉強する範囲を絞る必要があります。
勉強する範囲を絞る方法としては、次の2つ。
- 勉強する範囲を絞る
- 使用する教材を絞る
勉強する範囲を絞る
行政書士試験には、先ほどの民法や商法の他にも、完璧に勉強しようと思ったら時間がいくらあっても足りない科目があります。
半年間で勉強可能な範囲を絞りましょう。行政書士試験の「配点」と「科目ごとの必要勉強量」を比較して、勉強する範囲を決めます。
当然、次の科目が優先されます。
- 配点が大きい
- 得点しやすい
まずは、これら科目の勉強を開始しましょう。
「行政法」や「民法」が該当します。その次に優先度が高いのは、憲法や一般知識(情報通信・個人情報保護)です。
「商法」などは後回し、または捨てる科目になります。勉強の進み具合や、時間的な余裕を見て、勉強する範囲に加えることも可能です。
使用する教材を絞る
使用する教材を絞るメリットは「知識が定着しやすい」という点です。
行政書士試験の教材は、分かりやすく&覚えやすくするために「文字の色」や「図表」を多く使っているものを使いましょう。その教材で使われている色や図表が、そのまま頭の中に知識として入ってきやすくなります。
一つの単元を勉強するのに、いろいろな教材を見てしまうと、せっかく覚えた頭の中の図表などが混ざってしまい使い物にならなくなります。
なので、使用する教材は少ないほど良いです。
試験日までの半年間について学習計画を立てる
学習計画を立てないでいきなり勉強する方もいますが、それは時間に余裕のある方です。半年という勉強期間を考えると、学習計画を立てることは必須です。
学習計画を立てるポイントとしては次の通り。
- 勉強時間800時間を目安にする
- 上記で説明した勉強範囲や教材を具体的に計画に入れる
それぞれ説明していきます。
勉強時間800時間を目安にする
行政書士試験に必要な勉強時間は、600時間から1,000時間と言われています。400時間も差があるのは、もともと持っている法律知識によって必要となる勉強時間が違うためです。
自分の法律知識がどの程度かを判断して、勉強時間の目安を変えて学習計画を立てていきましょう。
学習計画は、勉強の進み具合を定期的にチェックして、修正することも必要です。
上記で説明した勉強範囲や教材を具体的に計画に入れる
学習計画には、先ほど説明して絞り込んだ「勉強範囲」や「教材」についても、具体的に記入していくのがおすすめです。
- 行政手続法は8月までに終わらせる
- 1日20ページ、基本テキストを読む
- 一般知識の勉強は9月から始める
など、具体的に、なおかつ余裕を持った計画を立てていきましょう。
無理な計画を立てても、守れず自己嫌悪になるだけなので注意です。
ちなみに、一般知識に関しては、全試験科目の半分くらい勉強が進んだら開始すると良いです。一般知識の勉強のポイントは、得点できる科目を集中的に勉強しつつ、広く浅く範囲を広げていく感じです。
通勤時間や寝る前、トイレの時間なども勉強時間として活用しましょう。
行政書士試験に半年で合格する勉強のコツ
短期間で効率よく勉強を進めるにはコツがあります。
次の2点です。
- 全体を把握してから各単元を勉強する
- 問題演習を中心に勉強する
それぞれ説明していきます。
全体を把握してから各単元を勉強する
- 行政書士の試験勉強を始める前に、全体を把握する。
- 各単元を勉強する前に、科目全体を把握する。
など、勉強を開始する前に全体を把握しましょう。
行政書士試験に限りませんが、全体を把握してから勉強を開始しすると知識が定着しやすくなります。また、似たような内容の科目を勉強する際に、知識が混ざるのを防止してくれます。
具体的な方法としては、テキストの目次を読んだり、勉強する単元のページをパラパラめくったりして全体を把握します。
問題演習を中心に勉強する
半年というように勉強時間が少ない場合は、問題演習を中心に勉強を進めていくと効果的に実力がついていきます。
インプットとアプトプットを交互にやる感じです。
基本テキストである程度勉強したら、多少理解できないところがあっても、問題演習に取り掛かります。問題を解く中で、知識を吸収していきます。
これをやると、最初はなかなか苦痛ですが、慣れてくると一気に合格レベルまでもっていくことができます。
その他行政書士試験に半年で合格するのに重要なこと
ここまで話してきたこと以外で、重要なことがあと2点あります。
- 基本テキスト選び
- モチベーションの維持
両方とも、けっこう重要です。
基本テキスト選び
どの教材を使うかは、合否が分かれるほど重要です。
基本テキスト選びについては、こちらの記事でまとめています。
≫【行政書士試験】おすすめの基本テキスト3選【合格体験記より】
モチベーションの維持
半年という短期間で行政書士試験に合格するのは大変です。
その大変を乗り切るには「モチベーションの維持」が不可欠です。
モチベーションを維持する方法としては、
- 行政書士を目指した理由を思い出す
- 行政書士試験の合格体験記を読む
- 行政書士として活躍する姿を妄想する
などがあります。
どれも、私が受験生の頃にやっていたモチベーション維持の方法です。
「行政書士として活躍する姿を妄想する」などは、一見馬鹿らしいかもしれませんが、行政書士として活躍している人のホームページを見たりして、「自分だったら」と考えると、自然とやる気が出てくるのでおすすめです。
どの方法も意外なほど効果があるので、試してみてください。
勉強時間を短縮したいなら資格予備校の利用がおすすめ
短期間で行政書士試験合格を目指すなら、受験予備校を利用する方法もあります。
独学は、費用がかからないというメリットと引きかえに、「時間がかかる」というデメリットがどうしてもあります。教材を選んだり、分からないところを調べたりなど、すべて自分でやる必要がありますからね。
その点、受験予備校は「決まった教材を使う」、「分からないことは講師に質問できる」というメリットがあるので、勉強時間の短縮につながります。
通学講座と通信講座が選べるので、自分の生活リズムに合わせることができますし、有名受験予備校は、何十年も前から行政書士試験の研究をしているのでノウハウが蓄積されています。
半年で行政書士試験に合格したい人は、受験予備校の利用も考えてみましょう。
まとめ
今回は、行政書士試験に半年で合格する勉強法について解説しました。
行政書士試験に合格した経験からすると、正直なところ半年間での合格はかなり大変だと思います。ただ、本記事で説明した通り、間違った勉強方法を取らなければ短期間での合格も十分可能です。
実際に半年以下で行政書士試験に合格した人を何人も知っています。
最後は「どのくらい行政書士の資格を取得したいか?」という気持ちの問題ですので、頑張ってください。
それでは、また明日!