こんにちは、ひろです。
昔から言われている「行政書士の資格で開業して食える?食えない?」という疑問について、行政書士生活6年目の立場から語ってみたいと思います。
この質問、お客さんからされることはほとんどないですが、友達からされることが多いです。
ネット上での評価を見ると、「食えない資格」と思っている人が多いように感じます。
実際のところはどうなのか?
行政書士の資格で開業「食える?」「食えない?」
行政書士は、やり方次第では十分に食える資格です。
先ほど言ったように、ネット上の評価は低いですが、食べていけない職業ではありません。
昔のように資格を取得しただけで当然のように食えるとはいきませんが、、ちゃんとやることをやれば食えるようになります。
なぜ食えないと言われているのか?
次の3つの事実から、食えない仕事だと言われていることが多いです。
- 同業者が多い
- 廃業する人が多い
- AIの影響
それぞれ説明していきます。
同業者が多い
行政書士はライバル、同業者が多いです。何かの本に書かれていましたが、全国にいる行政書士の数は、コンビニの数より多いそうです。
その全員が豊かに生活できるほどの依頼はないでしょうから、仕事の取り合いです。こういった事実から、行政書士が食えないと思われています。
廃業する人が多い
上記のような感じで競合して仕事が取れなかった行政書士は、生活費を稼ぐことができなくなり廃業していきます。
廃業した人がブログなどで語ったり、廃業率などか発表されたりすると、行政書士の評価は下がっていき食えない資格と言われることになります。
AIの影響
近年は、AIの影響によって、行政書士の将来性が心配されています。
AIによって業務が奪われ、行政書士の資格がなくなるのではないかと言われているようです。
実際のところ行政書士は食えるのか?
上記のような結果、行政書士が食えなくなっていくのか?
ここからは、行政書士生活6年目の立場で経験をもとに話していきたいと思います。
まず、上記の同業者が多いことについては、行政書士という資格は「兼業者が多い」「業務範囲が広い」「肩書だけ欲しくて開業している人がいる」などという理由から、地域にもよりますが、それほど競争は激しくありません。
次に廃業率ですが、実際に行政書士で廃業される方は多いです。
今まで何人もそういった方を見てきました。
ただ、これについては、どの職業にも「成功する人」と「失敗する人」が必ずいるので何とも言えないと思います。私が見てきた感じだと、ちゃんとやるべきことをやっている行政書士で廃業した人はいません。
AIに関しては、以前このブログでも取り上げましたが、行政書士の業務すべてをAIがとって変わるのは現状は難しいです。少なくとも行政書士業務でコンサルティング要素を含むようなものを、AIがやることはできないと言われています。
ネットでの行政書士の評価が低い理由
行政書士は、他の資格と比べて試験の難易度が低いことから、「簡単に行政書士になれる」と思われ、基本的に評価が低です。
また、行政書士の開業で失敗した人や行政書士との関わりが一切ない何も知らない人が、いい加減なことを言っている場合もあります。
行政書士の将来性
行政書士には、資格がないとできない独占業務があります。
また、法改正や新しい制度の創設によって取り扱える業務は増えています。
どの時代でも、一定の需要は必ずあるので、不況に強い将来性のある資格であると言えます。
ちなみに、年収1000万を越えている行政書士はたくさんいます。
行政書士の資格で食えるようになるためにやること
先ほど、ちゃんとやるべきことをやれば廃業しないと言いました。
実際のところ何をすればよいのか?どんなことに気をつければいいのか?
特に開業して間もない方は、下記の点に力を入れましょう。
- 専門分野を絞る
- 何事にも積極的になる
- 営業・マーケティング
- コンサルティング
それぞれ説明していきます。
専門分野を絞る
専門分野を絞ったほうが、ノウハウの蓄積が早いので、収入の安定が早いです。
行政書士業務で稼げる業務は、どの分野も奥が深く簡単にはマスターできません。
何事にも積極的になる
行政書士で食えるようになるためには、何事にも積極的であることが求められます。
実務や営業、マーケティングの勉強を積極的にやるのはもちろん、人脈作りにも積極性が必要です。
それに加えて、打たれ強さがあると最強です。
営業・マーケティング
行政書士の資格を持っているだけでは依頼は来ません。
営業やマーケティングの勉強や実践は、今や行政書士にとって必須のスキルです。
コンサルティング
ただ書類を作成して提出するといつ、これまでの行政書士のビジネスモデルでは、この先食べていくは大変です。
予防法務、コンサルティング業務に強い行政書士が生き残って行くことが予想されます。
行政書士の資格で食えない人
私がこれまで見てきた経験からすると、上記に書いた「やるべきこと」をやらない人以外に、下記に該当する人も食えなくなる可能が高いです。廃業予備軍です。
- コミュニケーション能力がない
- 開業時にお金を節約しない
- 他の資格取得に逃げる
それぞれ説明していきます。
コミュニケーション能力がない
個人事業主だというのに、積極的にコミュニケーションをとろうとしない人は、食えなくなる可能性が高いです。そう言った人は、自分を売り込むのが下手なので、仕事を獲得するのが難しくなります。
支部活動に参加していると、積極的にコミュニケーションをとろうとしない新人の方がまたに来ます。こう言った方は、徐々に支部活動に参加しなくなり、気がついた時には廃業しています。
開業時にお金を節約しない
開業時は、基本的に何もない状態なので、仕事で使う道具を一から揃えていく必要があります。
たまにいるのですが、仕事で必要な物を揃えるのに、お金を節約しないで、良い物をばんばん購入する人がいます。仕事のあてがあれば、それでも良いのですが、収入が安定していない開業時に節約しないでお金をばんばん使っていては、いずれ資金が無くなります。
仕事で使うものの価格はピンキリです。良い物を買おうとしたらそれなりの金額がします。たとえ開業資金に余裕がある場合でも節約が必要です。
ちなみに、開業資金が豊富にある方は、仕事道具は支障がないレベルのものにして、余った資金を公告、宣伝、営業やマーケティングの費用に使うことをおすすめします。
他の資格取得に逃げる
行政書士で開業しておきながら、他の資格に挑戦する人がいます。
その資格が本当にやりたい仕事で、行政書士の資格とどのように組み合わせて使うかを具体的に考えているなら問題ないですが、そうでないなら辞めるべきです。逃げているだけです。
行政書士の資格だけでは不安という理由だけで、他の資格に手を出す人は、たとえその資格が取得できたとしても食えるとは限りません。行政書士で成功する人はどの資格でも成功できますが、行政書士で成功できない人は、どの資格を取得しても成功できません。
開業後に他の資格の取得を考えている人は、まずは行政書士の資格で食えるようになることを目指しましょう。
まとめ
今回は、行政書士の資格で「食える?」「食えない?」について、行政書士生活6年目の立場から説明しました。
行政書士は、本記事に書いたように、やるべきことをちゃんとやれば食える職業です。他の士業と比較したら、試験の難易度などは低いですが、認知度が高く社会的な信用もあります。
行政書士の資格がないとできない業務など、そのあたりの特徴をうまく活かしていけば、士業で一番稼げる資格ともなります。