このページでは、筆者の行政書士資格で開業した経験をもとに「開業資金」について説明しています。
行政書士の開業資金はいくらかかるのか?
開業資金を節約するにはどうすればいいのか?
などの疑問に答えていくほか、
「開業資金が足りない場合の融資」や「お金を借りる場合に気を付けること」などについても説明します。これから開業する予定の方の参考になれば幸いです。
行政書士の開業資金はいくら必要なのか?【具体的な費用】
私が、行政書士事務所を開業する時にかかった費用をご紹介していきます。
登録費用
まずは、登録費用です。
所属する都道府県の行政書士会によって差はありますが「30万円」ほどかかります。
行政書士は、行政書士会へ登録しなければ仕事をすることができませんので、開業資金として最低限用意しなくてはならない金額となります。
内訳としては、入会金が20万、登録手数料2万5千円、それと3ヵ月分の会費の前払いです。一括で支払います。
事務所家賃・設備・備品等の費用
私は自宅兼事務所でスタートしましたが、事務所を自宅とは別に借りる場合は、礼金や資金、家賃などの費用も必要になります。金額は地域や物件によります。事務所については、後ほど詳しく説明します。
その他としては、設備や備品等の費用がかかります。
- PC
- 椅子・テーブル
- 書棚
- 自動車
- 複合機(プリンター・コピー・FAX)
- 事務所の看板
- 固定電話等の設備
- 専門書
- 名刺、印鑑
私の場合は、開業資金節約のために「1~4」については、開業前から個人で持っていた物を使いまわしました。なので、このあたりの費用は合計して10万円くらいだったと思います。
プリンターについては持ってはいたのですが、FAX機器がなかったため、複合機として買いなおしました。
ちなみに、上記のほか、宣伝やホームページ作成などの費用があるといいです。より早く行政書士業を軌道に乗せることができますからね。
聞くところによると「鍵付きの書類用キャビネット」を事務所に用意しておかないと、事務所として認められない地域もあるそうです。
開業半年~1年くらいの「生活費」&「事務所運営費」
よほどの人脈や実務経験でもない限り、開業して間もない頃は仕事が少ないのが現状です。なので、開業するにあたっては、半年〜1年くらいの「生活費」と「事務所の運営費」を確保しておきましょう。
そうすれば、仕事に専念できます。
以前、開業前の方から「3ヵ月分では少ないですか?」と聞かれたことがありますが、人によってはそれでも足りると思います。
ただ「挨拶まわり」や「研修会」、「支部活動」などをしていると、思っていた以上に3ヵ月過ぎるのが早いです。やはり半年〜1年くらいの余裕は欲しいところです。
結局、開業資金はいくらあればいいのか?
開業して仕事ができる状態にするだけなら「50万円」くらい。
その後の行政書士業が軌道に乗るまでを考えるなら「100~150万円」くらいは必要です。
ちなみに、業務で必要となる専門書やソフトは、開業直後に全てを揃えようとしないで、報酬をもらいながら徐々に揃えていくのが正解です。
開業資金を節約するにはどうすればいいのか?
最初から完璧を求めなければ、開業資金を節約することができます。
事務所は、自宅とは別に借りることもできますが、最初は固定費を抑えるために「自宅兼事務所」がおすすめです。
礼金や敷金、毎月の賃料など、収入が不安定なうちに固定費を増やすのは絶対にやめましょう。資金が尽きれば廃業ですからね。
設備や備品は中古でOK!
設備や備品は、できる限り新しい物をを買わないで、持っているものを使いましょう。
先ほども言いましたが、私もパソコンや書棚、椅子、テーブル、自動車などは、持っていた物を使っていました。
無いものは、リサイクルショップで中古を買うのがおすすめです。応接用の椅子やテーブルなどは、かなり安く購入することができますよ。
【開業資金が足りない場合】融資・借りる際の注意
開業資金は、返済の心配がない自分の貯金を使うのが理想ですが、足りないこともあると思います。
アルバイトをして開業資金を貯めるという方法もありますが、開業時期が延びてしまうので、あまり良い方法とは言えません。
なので、
- 家族や友人から借りる
- 金融機関等の融資制度を利用する
などの方法で、開業資金を集めるのがおすすめです。
時間の節約になりますからね。
家族や友人から開業資金を借りる
この場合、注意することがあります。
それは、必ず書面にするということです。
「家族だから」とか「仲が良いから」という理由で、口約束でお金の貸し借りをする人がいますが、トラブルになるとそんなの関係なしで揉めます。
誰でも親しい人とは揉めたくないですからね。
トラブルを回避するために、必ず書面にしましょう。
融機関等の融資制度を利用する
金融機関などでは、事業計画などを提出して審査をパスすれば融資をしてもらえます。日本政策金融公庫の融資制度などは、一般的な金融機関よりも金利が低いのでおすすめです。
どこを選ぶにしても、融資をしてもらう際には「ちゃんと返済できるのか?」など、返済計画をしっかりと立てましょう。
会社設立業務を専門にしたいと思っている人は、開業資金に余裕があっても、あえて融資を受けてみるのがおすすめです。融資を経験しておくと、開業後の営業で役立ちます。
副業で開業するのもあり
開業後の収入が不安という人は、副業として開業するのもありです。行政書士専業で開業するより「リスクが少ない」というメリットがあります。
また、収入に余裕があるので、焦らずじっくりと行政書士としての力をつけることができます。行政書士会が実施している研修会にも参加できますからね。
今日はここまでです。
それでは、また。