行政書士の資格で開業しました。開業本などを読むと、どの本も営業やマーケティングの重要性が書いてあります。しかし、実務経験がない状態だと、依頼を受けてもちゃんと最後までやり遂げられるか不安で、営業するのが怖く思えます。開業されている先生方は、どのようにして最初頃の依頼を受けていたのですか?
という質問に答えます。
この気持ちすごく分かります。
行政書士は、開業するにあたり研修制度などがなく、試験合格で得た知識も実務では役に立たないため、開業した頃はとにかく不安です。
開業した頃の依頼を思いだしながら、私の経験を話したいと思います。
実務経験がなくても、とにかく依頼を受ける
実務経験がないからと依頼を断っていたら、いつまでたっても行政書士の資格で食べていけるようにはなりません。
なので、実務経験がなくても、とにかく依頼を受けることが必要です。
もう、これは勇気です。
一度依頼を受けてしまえば、後は何が何でもやり遂げる意思で、必死で頑張るしかなくなります。
仕事が欲しいばかりに、適当なことを言ったり、嘘をついたりはダメですが、行政書士業務を広く浅く勉強しておけば、実務経験がなく細かい処理の仕方が分からなくても、依頼を受けても大丈夫かくらいの判断はできます。
宅建業の更新
私が行政書士として初めて受けた仕事は、宅建業の更新でした。
行政書士の取扱業務だということは知っていたものの、どうやって処理していいのやらと、まったく分からないまま依頼を受けました。
救いだったのは、知り合いからの依頼だったという点です。
以前、挨拶状の記事を書きましたが、その結果、受任することができた依頼です。
≫【行政書士】親戚や友人への開業の挨拶状は、実務経験を積むチャンス
依頼をしてくれた知り合いが「手引き」の存在も教えてくれたので、官公署のホームページで、手引きを印刷して必死で読みました。分からない点については、何度も電話して聞きました。
知り合いなので、多少申請がスムーズに進まなくても大目に見てくれるのは分かってましたが、甘えてはいけないと思い必死で書類を作成して申請!なんとかやり遂げることができました。
これに続く依頼も、同じような感じで現在に至ってます。
心強い先輩行政書士の知り合い
実務経験のない初めての仕事を受けるのに、どうしても不安で怖いという人は、心強い先輩行政書士の知り合いを作っておくことをおすすめします。困った時に相談に乗ってくれます。
そういった知り合いは、支部活動に積極的に参加することで自然にできます。
名刺交換をした程度では、分からないところを聞きづらいかもしれませんが、先輩行政書士も新人の時に同じような経験をしてきているので、気持ちを分かってくれます。
私の場合は、どの先生も親切に教えてくれました。実際に自分が使っている書類の雛型をくれた先生もいて、ずいぶん助けられました。
先輩行政書士の専門分野
支部活動に参加した際は、先輩行政書士の専門分野を把握するようにしましょう。
仲良く話して終わりでは、もったいないです。
どの先生が相続専門で、どの先生が建設業許可専門など、知らないまま帰っては、業務で困っても誰に聞いていいか分かりませんからね。
依頼をやり遂げたら、情報を整理しておく
実務経験がない初めての業務は、なかなかスムーズには進みません。
何とかして依頼をやり遂げたら、次に同じ依頼が来たときに、スムーズにこなせるように情報を整理しておくのがおすすめです。
私の場合は、できる限りの申請書類をコピーして、付箋で書いたメモと一緒にファイルにまとめていました。
付箋には、反省点や注意点、申請した日付などを書いておきます。
次の依頼の時に、ものすごく重宝します。
まとめ
今回は、「実務経験がなくても、とにかく依頼を受ける」ということについて話してました。
誰も通る道なので、勇気を持つことが必要です。
こういった経験を繰り返していくと、やったことがない依頼でも対応できる、コツみたいなものが分かるようになってきます。
今日はここまでです。
それでは、また明日!