行政書士登録が完了すると、支部の集まりに参加できるようになります。そんな集まりのなかで、先輩行政書士から「行政書士は営業をするべきではない」と言われたことはないですか?
私は、開業して間もない頃に参加した懇親会で、ベテランの先生からそういったアドバイスをもらったことがあります。
先輩のベテラン行政書士からのアドバイスだけに、説得力がありますよね。
これ、私だけでなく意外と言われたことがある人が多いようです。
本当に行政書士は、営業をするべきではないのか?
開業6年目の立場から、思ったことを話したいと思います。
「行政書士は営業をするべきではない」←古い考えは無視しましょう
古い考えなので無視しましょう。
「安く見られてはいけない」という理由からなのか?は分かりませんが、現代の行政書士はこれでは食べていけません。
行政書士もサービス業です。
積極的に営業をする必要があります。
ベテランの先生はウソを言っているわけではない
「無視する」と少々強い言葉で書きましたが、ベテランの先生は、本気で心配してアドバイスしてくれています。なので、その点については感謝を忘れてはいけません。
それにウソを言っているわけではないですからね。実際にベテラン先生が言うように「行政書士は営業をするべきではない」という時代もありました。
報酬規定があって、資格名の入った看板さえ出していれば食べていけた時代です。インターネットも今よりは普及していなかったので、他の事務所と比較されることも少なかったようです。
そういった時代を生き抜いてきた先生からすると、行政書士が営業するのは良くないという考えになるのだと思います。
時代に合わせて行政書士も変化していく
時代の変化に合わせて、行政書士も変化していく必要があります。
そうしないと単純に食べていけませんからね。
行政書士の数が年々増える一方で、それに合わせて需要が増える訳でもない。価格規定がなくなる。ネットで他の事務所と比較される。こういった状況ですから当然、競争も激しくなります。
積極的な営業をしていなければ、私もとっくに廃業していたと思います。
ベテラン行政書士が営業をしないで食べていける理由
比較的若い先生が必死に営業をしている一方で、「行政書士は営業をするべきではない」といっているベテラン行政書士が積極的な営業もしないで食べていけているのは不思議ですよね?
その理由のひとつは、長年行政書士業を営んでいたので、積極的な営業をしなくても依頼がくるぐらいの「人脈」や「信用」があるからです。
人脈や信用のない新人行政書士が、同じことをしていては間違いなく廃業するので注意です。
情報に対して「裏付けをとる」習慣をつけましょう
今回のベテラン行政書士からのアドバイスもそうですが、情報に対して「裏付けをとる」習慣をつけるようにしましょう。
間違った情報を鵜呑みにして損害が発生しても、誰も責任をとってくれませんからね。
信じて行動に移す前に、正しい情報なのか確認をとりましょう。
書籍に対しても同じ
出版されている本に書いてあったとしても、行動に移す前に裏付けをとることは必要です。
「ネットの情報は信用できないけど、売られている本に書かれている内容は信用できる」という人が、またにいますが、本に書かれている内容も絶対に正しいとは限りません。
例えば、行政書士の開業本など、読むだけで自信がわいてくる内容ですが、実際のところは時代やその人の能力が強く影響しているので、同じことをやっても稼げません。
まとめ
以上、「行政書士は営業をするべきではない」という先輩行政書士からのアドバイスに対して、開業6年目の立場から実際のところどうなのかを説明しました。
ひとつ注意して欲しいのは、先輩行政書士からのアドバイスを、信じるなと言っている訳ではないという点です。
すべてのアドバイスを鵜呑みにするのは危険ですが、行政書士という仕事を長年やっているだけに、先輩行政書士からのアドバイスはとても参考になるものが多いです。