先日、行政書士が悲惨だと言われている理由について解説しました。
≫なぜ行政書士は悲惨だと言われているのか?【理由・現状・対策を解説】
しかし、一方で「おいしい資格」だと言われていることがあります。
どうして行政書士はおいしい資格なのか?
行政書士の資格で開業している経験から4つの理由を解説します。
将来に向けて役立つ資格を取得したいと考えている方向けの記事です。資格選びの参考になれば幸いです。
行政書士がおいしい資格だと言われている理由
理由としては次の4つ。
- 独立開業できる
- 少ない資金で開業が可能
- 実務経験が必要ない
- 難易度の割に取り扱える業務が多い
順番に説明します。
独立開業できる
行政書士の資格がおいしいと言われている理由のひとつとしては、資格ひとつで独立開業することが可能だということがあります。
国家試験に合格して、行政書士会に登録すれば、誰でも行政書士業を営むことができます。
個人事業主となるので大変なことも多いですが、会社勤めのように会社や上司の意見に従う必要がないので、自分の思い通りに自由に仕事をすることができるというメリットもあります。
少ない資金で開業が可能
行政書士は比較的少ない資金で開業することができます。
飲食店を開業するとなると、設備投資などに、かなり高額な開業資金を準備しなければなりません。
しかし、行政書士はパソコンやプリンター、電話などあれば、とりあえずは仕事をして稼ぐことができますのでおいしい資格とも言えます。
実務経験が必要ない
資格によっては、開業するのにあたり「実務経験〇年以上」というような条件がありますが、行政書士にはそういった開業するための条件はありません。
行政書士試験の合格通知を受け取った後、早ければ数か月で開業することができます。
すぐに開業してお金を稼ぎたいという方にとっては、魅力のあるおいしい資格だと思います。
難易度の割に取り扱える業務が多い
行政書士は弁護士や司法書士といった法律系国家資格の中では、比較的難易度は低めの試験です。
しかし、その試験に合格して開業すれば、多くの書類を取り扱うことができるようになります。取り扱うことのできる書類は「1万種類以上」と言われています。
つまり、難易度の割に取り扱える業務が多いというおいしい特徴があります。
私が行政書士を目指すにあたって、一番魅力を感じた点でもあります。
おいしい資格であるはずなのに廃業する人が多い理由
ここまで、行政書士の資格がおいしいと言われている理由について解説しました。
しかし、行政書士についてネット検索すると分かると思いますが、行政書士に対するネガティブな意見は非常に多いです。
- 食えない
- 使えない
- 年収が低い
- 意味がない
といったものです。
結局のところ、廃業する人が多いということですね。
実務経験がない
おいしい資格であるはずなのに廃業する人が多い理由としては、「実務経験」に関する問題が大きく影響しています。
行政書士の資格は、独立開業してこその資格なので、就職や転職ではあまり評価されません。
なので、資格を活用しようとした場合、多くの人が独立開業を選択します。
しかし、行政書士は試験合格に必要な知識が、実務ではあまり役に立たないため、試験合格後に実務の勉強をしなければなりません。
実務の知識がないと依頼を受けるのが不安になりますし、実務の経験がないと積極的な営業活動ができなくなります。結果として食えなくなり廃業する人が多くいるのです。
補助者の求人が少ない
開業前にどこかの行政書士事務所で実務経験を積むことができれば、開業後の運営も安定するのですが、行政書士の補助者の求人はかなり少ないのが現状です。
なので、実務経験なしで独立開業をする人がほとんどです。
廃業しないためには?
行政書士としての知識や経験のほか、その人の住んでいる地域や性格など様々なものが影響するので一概には言えませんが、経験上は下記の記事で紹介した内容が重要だと思っています。