行政書士の試験勉強で使用する「基本テキスト」を決めるのは、合否を左右する重要な作業です。ここを間違うと勉強の効率が下がりますからね。
今回は、行政書士試験で強力な武器になる「おすすめの基本テキスト3選」をご紹介します。
大型書店に行くと、いろいろな出版社の行政書士試験基本テキストが販売されていますが、正直どれを購入して良いか悩みますよね。私も受験生時代に悩みました。
同じように悩まれている方は、ぜひ読んでみてください。
行政書士試験に合格した経験から、基本テキストを選ぶ際にどのような点に注意したほうが良いかもお伝えしたいと思います。
行政書士試験のおすすめ基本テキスト3選
次の基本テキストがおすすめです。
- うかる!行政書士 総合テキスト(伊藤塾)
- 出る順行政書士 合格基本書(LEC東京リーガルマインド)
- みんなが欲しかった!行政書士の教科書(TAC出版)
もちろん出版年度は最新のものを購入してください。
どういった点がおすすめなのか、それぞれ説明していきます。
うかる!行政書士 総合テキスト(伊藤塾)
私が受験生だった頃は、今ほど人気はなかったのですが、2019年度よりリニューアルされて、フルカラー&内容も分かりやすいと人気の教材になりました。この記事を書いている時点で、Amazonの行政書士関連の書籍の中で一番売れています。
私の知り合いは、この基本テキストで行政書士試験に合格しています。中身を見せてもらったのですが、文字の色や図表の使い方もセンスが良く読みやすいです。
説明も「さすが伊藤塾!」と言った感じで、学習する順序やポイントをおさえた丁寧で無駄のない作りになっています。この基本テキストで合格している方は多いので、候補として必ずチェックしたほうが良い一冊です。
余談ですが、私が所属している行政書士会の支部では、伊藤塾出身という先生が多いです。
出る順行政書士 合格基本書(LEC東京リーガルマインド)
以前、このブログでもご紹介しましたが、私が受験生だった頃に使っていた教材のひとつです。メインの基本テキストとは別に辞書的に使っていました。
この本の良いところは、情報量が豊富という点です。
初めて行政書士試験の勉強をするという方にとっては、読むのが少し大変かもしれませんが、この本一冊で行政書士試験合格に必要な知識は十分です。
「文字の多さ」と「2色刷り」という点で好みが分かれると思いますが、逆に「詳しい説明」と「自分が引いた蛍光マーカーが目立つ」と考えれば便利です。
みんなが欲しかった!行政書士の教科書(TAC出版)
この基本テキストは、初学者の人におすすめです。
難しい内容のところも、分かりやすく解説してあります。
ただ、とても良い基本書だとは思いますが、個人的には上記の2冊がおすすめです。
上記の2冊の中身を書店で確認してみて、「難しい、分かりにくい」とか「見づらい」という人は「みんなが欲しかった!行政書士の教科書」の購入をおすすめします。
今まで、まったく法律の勉強をしたことがないとう人は、この本で勉強を始めると挫折する可能性が低くなります。
行政書士試験の基本テキストの選び方
基本テキストを選ぶ際は、次の点に注意すると良いです。
- 情報量
- 実績
- 見やすさ
- 分かりやすさ
- 過去問
それぞれ説明していきます。
情報量
当然ですが基本テキストには、行政書士試験の合格に必要な情報が掲載されていることが必要です。
後ほど詳しく説明しますが、初心者向けに分かりやすく書かれた本ほど、情報量が少ないので注意が必要です。
実績
購入予定の基本テキストを使って、実際に合格している人がいるのか探してみましょう。ネットで検索すると、行政書士試験の合格体験記を数多く見ることができます。
合格体験記には、使用した教材を紹介している人が多いです。
その本を基本テキストにして、合格している人が多いようなら問題ありません。どんなに良さそうな本でも実績がない本はやめておきましょう。
実績があるという点では、行政書士試験の有名予備校が出版している基本テキストがおすすめです。何十年にもわたり行政書士試験を研究しているのでノウハウが違います。
見やすさ
基本テキストを開いてみて、見やすいかどうかの確認は重要です。
特に次の2点は必須です。
- 図表が多く使われている
- 2色以上のカラーが使われている
1色しか使っていないものや、図表が少なく文字ばかりのテキストは、勉強していて疲れるので飽きます。
さらに、基本テキストが見やすいと「暗記」がしやすいです。
色や図表が特徴的なほど、楽に暗記することができるからです。
このあたりは、行政書士の試験勉強が進むにつれて重要さを実感してきます。
分かりやすさ
どいいった説明が分かりやすいかは、人によって違います。
なので、実際に書店に行って基本テキストを読んでみて、分かりやすい説明がされているかは必ずチェックしましょう。
自分に合っていない基本テキストだと、理解するのに無駄に時間がかかってしまいます。
過去問
基本テキストは、過去問とリンクしている場合が多いので、基本テキストを選ぶ際は同時に同じ出版社から出ている過去問のチェックも必要です。
過去問が使いづらそうなら、基本テキストの変更も考えるべきです。
どの試験でもそうですが、過去問攻略は必須ですからね。
ちなみに、基本テキストと過去問を別の出版社にしてしまうと、勉強の効率が極端に下がるのでやめておきましょう。
法改正に対応している行政書士試験・基本テキストを選ぶ
法改正されたところは、出題される可能性が高いです。
最近で言うと、2018年の民法改正です。
「債権法」や「相続法」などが変わりました。
私が受験生の頃も、法改正についての重要度は高かったです。対応している基本テキストを選んで、確実に得点していきましょう。他の受験生も集中的に勉強してくるところです。
基本的にどの出版社のテキストも法改正には対応していますが、解説の分かりやすさが違います。実際に読んでみて分かりやすいと感じたものを選びましょう。
行政書士試験の基本テキストは「少し難しい」くらいがおすすめ
メインで使う基本テキストは、少し難しいくらいがおすすめです。
先ほど少し説明しましたが、初心者向けの本ほど情報量が少なめです。
分かりやすくするために、ページを多く使ってるからです。
そういった基本テキストは、勉強が進むにつれて物足りなさを感じてきます。場合によっては試験期間の途中で買いなおしたほうが良いこともあります。
なので、基本テキストは初心者に配慮しつつも、しっかりと情報量がある、少し難しいくらいのものを使うのがベストです。
基本テキストは途中で変えないほうが良い
行政書士の試験勉強を始める時に決めた「メインの基本テキスト」は、試験期間の途中で変えない方が良いです。
合格に必要な知識を、無意識のうちに「文字の色」や「図表」で覚えている場合があるので、基本テキストを変えると、せっかく覚えた知識が薄れていきます。
知識がまざったり、前のテキストとの矛盾が発生したりすると致命的です。
一気に勉強ペースがダウンするので合否に影響します。
基本テキスト一冊を完璧にすれば独学でも行政書士試験に合格できる
ここで紹介した基本テキスト一冊を、完璧と言えるくらいまで理解して覚えれば、独学でも行政書士試験に合格できます。
あれこれと他の参考書は買わないようにしましょう。
過去問を解いていると、たまに基本テキストに載っていないような難易度が高い問題が出てきて、「この本じゃダメだ!もっとレベルの高い基本テキストを…」という人もいますが、そんな問題解けなくても合格は可能です。
行政書士試験は、みんなが間違えない問題を確実に正解していけば合格点に届きます。
毎年、難しすぎる問題がいくつか出題されますが、そういった問題はどんなに対策しても解けなかったりするので気にしなくて大丈夫です。
まとめ
今回は、行政書士の試験勉強におすすめの基本テキスト3選と、基本テキストを選ぶ際に注意するポイントをご紹介しました。
大切なので最後にもう一度言いますが、どの基本テキストを使うにしても、必ず購入する前に書店で中身を確認してからにしましょう。
どんなに口コミが良く人気のある教材でも、人によって合わない場合もあります。
今の時代、参考書はネットでクリックすれば簡単に購入できますが、基本テキストに関してはその買い方では失敗する可能性が高いので注意です。