行政書士資格での開業を考えたとき、一番心配なのが「食べていけるのか?」だと思います。
私もそうでした。
同じように考えて悩んでいる方も少なくないと思います。
なので、実務経験なしで開業した経験から、行政書士は食いっぱぐれない資格なのかについて解説していきたいと思います。
行政書士は食いっぱぐれない資格なのか?
正直なところ、やり方しだいだと思います。
ご存知だとは思いますが、昔と違い資格を持っているだけでは食べていけません。資格を使いこなす必要があります。
強力なコネや豊富な開業資金があれば別ですが、これができないと食いっぱぐれます。逆に資格を使いこなすことができれば、実務経験がなくても何とかなります。
食いっぱぐれる人のほうが多い
実際に開業してみてまわりを見てみると、せっかく合格率10%前後という難易度の高い行政書士試験を突破してきたというのに、食いっぱぐれしてしまっている人のほうが多い感じがします。
行政書士は、ライバルが多く競争が激しいという特徴もあり、廃業率も低くはないです。
日本行政書士連合会が行っているアンケートだと、8割が年収500万円以下という結果が出ていますので、なかなか厳しい世界だとは思います。
平均年収は600万円と言われているので、稼いでいる人とそうでない人の年収の差が広いことが分かります。
今後、AIの影響も出てくるので、行政書士資格を取得したことを失敗だと感じる人も増えそうです。
食いっぱぐれない行政書士になるには?
夢のないことばかり書きましたが、先ほど言ったように「やり方しだい」なので、食いっぱぐれない行政書士になることも十分に可能です。
ではどうすれば良いのか?
私の経験から言うと、開業間もない頃は次の3つが重要です。
- 経営計画を立てる
- 営業、マーケティングをする
- 人脈を広げる
これらをしっかりとやっていれば、簡単には食いっぱぐれません。
≫【体験談】行政書士は食えない資格!仕事がないは嘘?本当?開業した経験から解説
具体的にどうすればいいのか?
地域にもよりますので、成功している先輩行政書士に相談するのが理想です。
実務で分からないことも相談できますしね。
先輩行政書士や他士業と良い関係を築きながら、経験を積んでいけば、食べていくのに必要な専門的知識やコンサルティング能力は自然と身についていきます。
セミナーやネットなどの情報を参考にするのもアリです。ただ、セミナーは当たりはずれがあったり、ネットの情報は間違っていることもあるので注意が必要です。
実務の勉強をしっかりとやる
上記3つの前提として実務の勉強があります。
絶対に怠けてはいけないところです。
行政書士は、試験に合格する知識が実務であまり役に立たないため、実務については試験合格後に勉強することになります。
この勉強は、行政書士として活動する限り一生続きます。
これは専門家となる以上、当然ですよね。
行政書士資格の活かし方
ここまで、行政書士の資格での開業を前提にして話してきましたが、行政書士の資格は独立開業がすべてではありません。
独立開業のように本業として行政書士を活かすほか、サラリーマンをしながら副業として、また、行政書士を就職する際のアピールポイントとして使うこともできます。
コネや資金が豊富なら独立開業をおすすめですが、兼業禁止規定がなければ副業行政書士も良いと思います。こういった方法でも、行政書士の資格を活かして食べていけますからね。
あと、本当にやりたい仕事であれば、司法書士や社会保険労務士などを取得してダブルライセンスも食いっぱぐれません。
行政書士の現状について
最後に、行政書士の現状について少しお話したいと思います。
AIによって仕事が減ると言われている一方で、ドローン関連の業務が増えたりと、取り扱える業務が増減している感じです。
行政書士の業務の中には、高単価、低単価、競合が多い、競合が少ないなど様々なものがありますので、そのあたりをうまく考えて経営計画を立てると、順調に事務所を成長させることが可能です。
行政書士の取り扱える業務は1万種類とも言われているので、時代に合わせた業務を選択すれば安定した収入を確保することが可能です。