このページでは、「脱サラして行政書士で開業するのは難しいのか?」について、筆者の経験から実際のところどうなのかを説明していきます。
行政書士は、ネットで「食えない」などの書き込みが多いですからね。
開業を躊躇している人も少なくないと思います。
私は2016年より行政書士事務所を運営しています。
この記事が、脱サラして開業するかの判断材料になれば幸いです。
脱サラして行政書士で開業するのは難しいのか?
開業前の知識や経験にもよりますが、簡単ではないです。
理由としては、まず行政書士は数が多く、競争が激しいということ。
そして、行政書士試験に合格するための知識と、実務で必要となる知識が違うので、開業後に実務に関する勉強をしなければならないこと。実務経験を積める場が少ないということ。
それと、行政書士は税理士や社労士と違って、毎月安定した収入となる「顧問契約」が取りづらい仕事であることなどです。
こうした理由から、行政書士の開業が簡単ではないことが分かると思います。
収入を安定させるまでが大変
私も開業間もない頃は苦労しました。
収入を安定させるまで試行錯誤です。
単発の仕事が多いので、営業活動は絶えず続ける必要があります。
脱サラして行政書士で開業する際の年齢について
脱サラして開業するにあたって、年齢を心配をする方がいますが、行政書士の場合それほど気にする必要はないです。
行政書士は、高齢の方が多いですからね。脱サラして開業となると、30〜50代くらいの方が多いと思いますが、そのくらいの年齢は行政書士の中では若いほうです。
行政書士が取り扱う業務の中には、年齢によって仕事が取りやすい、取りにくいといったものもありますが、年齢に合わせて取扱業務を選択すればいいだけですから問題はないです。
50代の方は社会人経験を活かす
脱サラして行政書士開業となると、50代の方はとくに不安だと思います。30代での転職とはわけが違いますからね。
でも、考えようによっては「社会人経験が豊富」なのですから、それを強味に行政書士事務所を運営していくという手もあります。
実際に私の知り合いの先生は、その方法で50代で開業して行政書士を続けています。
ちなみに、行政書士として活動していくにしても「ビジネスマナー」はとても重要なので、それがしっかりとできるだけでも、行政書士として成功する確率が高くなります。
実務未経験だと脱サラしても食べていけない?
脱サラして行政書士資格で開業するにあたり、実務未経験を心配される方は少なくないと思います。
先ほども言いましたが、行政書士は他の士業とは少し変わっていて、試験に合格するための知識が実務ではあまり役に立ちません。
さらに、試験に合格しても、弁護士のような研修制度もありませんから、どこかの行政書士事務所の補助者にでもならない限り、知識も経験もない状態での開業となります。
実務未経験でも仕事はできるのか?
実務未経験で開業した経験からすると、次のことを積極的に行えば、意外となんとかなります。
- 実務の勉強を続ける
- 積極的に情報収集をする
- とにかく行動力する
今の時代、ネットや市販されている書籍などで、行政書士の実務に関する情報は豊富に出回っています。そういった情報を積極的に吸収して実践していく。これが何より重要です。
開業して間もない頃の仕事
最初は、知り合いから仕事をもらうのが最適です。
実務未経験では、スムーズに進まないことも多いですからね。多少融通がきく、家族や友人、前職の同僚などから仕事をもらうほうが、トラブルにならずに実務を経験できます。
ちなみに、知り合いに対して「行政書士になりました」と宣伝しても意味がないです。なぜなら、ほとんどの人は行政書士の仕事内容を知らないからです。
なので、必ず「行政書士となって、何ができるのか」を具体的に知り合いに伝えるようにしましょう。そうすれば仕事の依頼が来ます。
行政書士で開業するメリット
脱サラしてまで行政書士の資格で開業することに意味があるのか?という人もいると思いますが、開業すれば次のようなメリットがあります。
- 定年がない
- 少ない資金で開業が可能
老後も安心できない世の中ですからね。定年がなく一生続けていける仕事を持つといのは、生活していて何より安心できます。
【行政書士の資格で開業】脱サラするタイミング
行政書士資格での開業を成功させるには、脱サラするタイミングが重要です。
開業するための資金が無限にあれば問題ありませんが、開業してからどのくらいで収入が安定するのか分かりませんからね。それまでは、できる限り収入源は確保しましょう。
資金が厳しくなれば、廃業することになるので、脱サラする前にしっかりと計画を立てる必要があります。
収入が安定する時期
これは、人によります。事前に分かれば準備ができるので、安心して脱サラして開業することもできるのですが、それはできないですからね。
私のまわりでは、開業2ヶ月ぐらいで収入を安定させた先生もいれば、開業3年経っても収入が安定せずアルバイトを続けている先生もいます。
貯金がある程度あっても、収入源を確保しておいたほうが安心です。自宅兼事務所にするにしても、毎月、想像以上に費用がかかったりしますからね。
ちなみに、行政書士業を営みながらアルバイトをするのは、あまりおすすめできません。そういった行政書士を何人も知っていますが、精神的にも体力的にも大変そうです。
開業資金が少ない人は、副業で行政書士業を始めるのがおすすめです。
こちらの記事に詳しく書いてあります。興味のある方はどうぞ。
≫ 行政書士の兼業は禁止されているのか?サラリーマンをしながら副業として開業できるのか?【資格】
今回はここまでです。
読んでいただいて、ありがとうございました。