今回は、次のような疑問について答えていきます。
- 30代で行政書士を目指すのは年齢的に遅くないのか?
- 実務未経験でも行政書士の資格で食べていけるのか?
- 資格取得後はどのような進路があるのか?
私は2016年に開業して、現在も行政書士を続けています。
これまで活動してきた経験から、具体的なお話をしていきます。
行政書士を目指す方の参考になれば幸いです。
30代で政書士を目指すのは年齢的に遅くないのか?
全然、遅くないです。
むしろ良いタイミングではないかと思います。
10代や20代で培った社会人経験やアルバイト経験が生かせますからね。
行政書士は業務範囲がとても広いです。
必ず何かの業務で、そうした知識や経験を活かすことができます。
行政書士の「平均年齢」と「活躍している年代」
行政書士の平均年齢は「50代」です。
思った以上に平均年齢が高くて驚かれたのではないでしょうか。
この平均年齢を考えると「30代」なんて、まだまだ若いですよね。そして、行政書士として活躍している人が多い年代は30代~40代と言われています。
実は30代から行政書士を目指している人はかなり多いです。
行政書士試験研究センターで、行政書士試験受験者の年齢が掲載されていますが、受験者のほとんどは30代以上です。
30代、40代、50代の受験者が7~8割を占めています
30代で行政書士を目指すことが、いかに問題ないか分かりますよね。
平均年収の話
ちなみに、30代から行政書士を目指す場合、一番気になるのは「年収」の話だと思います。ネットで調べると、行政書士の平均年収は「600万円」だとか言われています。
実際はどうなのか?
開業した経験から言うと、本当に「人によってバラバラ」です。
初年度から生活に余裕ができるほど稼ぐ人もいれば、年収0円という人もいます。結局のところ本人の頑張りしだいです。
ネット等で言われている平均年収は、ほとんどあてにならない情報なので気にしないでいいと思います。
「実務未経験」から行政書士を目指すのは無謀なのか?
全然ありです。
無謀ではありません。
実際のところ、ほとんどの行政書士が実務未経験で開業しています。そんな状態の開業から、現在もバリバリ仕事している行政書士なんて山のようにいます。
先日お会いした行政書士の方は、実務未経験で35歳で開業されたそうです。しかも、家庭の事情で知り合いがまったくいない土地へ引っ越した後に開業したんだとか。それでも今年7年目でしっかりと稼いでいます。
実務経験は、開業後に積んでも遅くはありません。
30代で「仕事を辞めてから」の受験は無謀なのか?
これはやめた方がいいです。
無謀です。
30代から行政書士を目指すにあたって、絶対やってはいけないことだと思います。
試験なんて、どんなに勉強をしていても落ちるときは落ちますからね。
余裕をもった試験対策が必要です。
せめて、行政書士試験に合格してから退職を考えましょう。
行政書士になる最短ルート
行政書士は、間違った勉強方法をしなければ、働きながら独学での合格も可能です。実際に私がその状態で合格したので、それは間違いありません。
ただ、独学は「時間がかかる」というデメリットがあります。
理由としては次のようなことがあるからです。
- 勉強方法を試行錯誤する
- 分からないことを調べる
なので、最短ルートで行政書士になりたい人は「資格の予備校」を利用することをおすすめします。
資格の予備校は、行政書士試験対策のノウハウが蓄積されていますからね。 勉強方法や分からない問題で悩んでいる方は時間を短縮できます。
次の行政書士試験の予備校は、働きながらでも利用しやすいところです。
実績のある予備校ですので、どれを選んでも問題ありません。
30代で行政書士資格を取得した後の進路について
30代で行政書士資格を取得した後の進路としては次の通り。
- 一般企業に就職
- 士業の事務所
- 独立開業
順番に説明していきます。
一般企業に就職
一般企業の法務部や総務部へ就職することが可能です。
行政書士試験で学んだ知識が、法務部や総務部で働くうえでの土台となるからです。
士業の事務所
行政書士事務所だけでなく、他士業の事務所への就職も可能です。
次のような資格の事務所であれば、行政書士試験で学んだことを活かすことができます。
- 行政書士
- 弁護士
- 司法書士
- 税理士
- 社会保険労務士
- 土地家屋調査士
- 弁理士
- 海事代理士
独立開業
30代で行政書士試験に合格後、選ぶ人が一番多い進路が「独立開業」です。
そもそも行政書士の資格は、独立開業型の資格なので、就職のアピールとしては弱いですからね。
実際のところ、先に説明した一般企業や士業事務所は求人募集の数が少なく、就職できる人はあまりいません。
私も、試験合格後に実務経験を積みたいと思い転職活動をしたのですが、なかなか思うようにいかず結局独立開業しました。
30代からのダブルライセンスについて
30代で行政書士試験に合格後、行政書士資格だけでの開業が不安だからと、社会保険労務士や司法書士の試験に挑戦する人が多くいます。
ダブルライセンスも、うまく使いこなせれば他の事務所との差別化ができるのでは否定はしませんが、想像以上に2つの資格のバランスをとるのは難しいです。場合によっては、2つの資格とも中途半端になって、逆に稼げないこともあります。
30代でダブルライセンスを目指すなら、時間を無駄にしないように入念に計画を立てましょう。
まとめ
30代で行政書士を目指すことは、全然遅くはないです。
むしろ、年齢的に転職が失敗できないので行政書士を選んでおくべきです。
行政書士は、ネット検索をすると「食えない」「儲からない」など散々なことを書かれていますが、私のまわりには、行政書士専業で稼いでる先生はたくさんいます。ぜひ、挑戦してみてください。
ちなみに行政書士資格は副業としても最適です。子育てをしながらでも開業している行政書士も珍しくないので、30代の主婦の方にもおすすめです。