今回は「行政書士は代書屋なのか?それとも法律家なのか?」についてです。
昔から言われ続けられた疑問です。
開業4年目。行政書士として、実際に多くの先生を見てきた経験から語ります。
それでは見ていきましょう。
行政書士は代書屋なのか?法律家なのか?
私が開業してみて思ったのは、代書屋、法律家どちらでもある。ということでした。
行政書士の業務範囲は広く、多岐にわたります。そのなかでは、法律家としての仕事もあるし、代書屋としての仕事もありました。
例えば、相続や遺言の相談や、遺産分割協議書などを作成などの業務は、法律家として業務にあたる部分が多いです。でも、車庫証明の業務は、忙しくて提出しにいけない人の代わりに手続きしてあげることが多く代書屋的な感じです。
行政書士の歴史
行政書士は昔「代書屋」と呼ばれていました。試験も現在のものより難しいものではなく、「誰でもなれた」なんてことも聞いたことがあります。
どうして、代書屋が必要だったのか?
それは、当時、読み書きができない人や、役所への申請方法が分からないといった人が多かったからです。その時代のイメージが現在まで続いているといった感じです。
行政書士会は代書屋のイメージから脱却したい
行政書士会に入会していると、会報などを通して、行政書士に関する様々な情報が入ってくるようになります。そして、ポスターなどのグッズなども届きます
そういったポスターや、会報、イベントなどの情報を見ていると、キャッチコピーである「頼れる街の法律家」が目に入ります。行政書士会としては「代書屋」のイメージから脱却したいようです。
確かに代書屋よりは、法律家と呼ばれたほうがカッコイイですし、信用できそうな感じがしますからね。
弁護士法や司法書士法に違反する行政書士
「行政書士は法律家ではない、代書屋だ!」という意見を言う人がいますが、その理由のひとつに、行政書士による弁護士法や司法書士法違反の問題があると思います。行政書士が弁護士や司法書士の業務を、資格がないのにやってしまうというものです。
お金の為なのか、依頼人の為なのかは分かりませんが、どちらにしてもダメです。同じ行政書士として悲しくなります。どうして、近くの弁護士や司法書士に紹介しないのか?疑問です。
こちらが紹介すれば、逆に弁護士さんや司法書士さんから紹介されることもあるだろうし、依頼人の利益にもつながります。お金のためにも依頼人のためにも適法が一番です。違法はダメです。
代書屋?法律家?稼ぐ人ほど気にしない
行政書士になって、もうひとつ分かったこと。それは、稼ぐ人ほど「代書屋」でも「法律家」でも、どちらで呼ばれても、どちらで扱われても気にしていないということ。
結局のところ、法律家と呼ばれても食べていけなれば意味がない。代書屋でもそれに需要があるなら意味がある。といった感じです。
稼ぐ人って、見ているところが違うんですよね。利益のあるところを見てるといった感じです。
今後成功する行政書士
資格、代書屋、法律家などの呼び名関係なしに、行政書士をビジネスと考えられる人が成功します。「先生」と言われて、いい気分になってると失敗します。
資格名、難易度、呼び名などよりも、需要や利益を考えて行動した行政書士が生き残るでしょう。これは弁護士、司法書士、税理士など、他のどの資格業でも同じです。
まとめ
行政書士の仕事は業務範囲が広く多岐にわたっているため、仕事内容しだいでは代書屋であったり、法律家であったりします。
でも、そんなことはどうでもよくて、誰かの役に立つ又はビジネスとして成立すれば、何と呼ばれても問題なしです。今後、行政書士として生き残りたい、成功したいなら気にしない方がいいです。