現在、行政書士事務所の開業準備をしている方向けの記事です。
- 開業するのに必要な事務所の備品を知りたい
- 専門書や業務ソフトは揃えた方が良いのか?
などの質問に答えていきます。
開業することなんて、そうそう無いですからね。私も開業する時に結構調べました。このページを読んでいただけたら、少なくとも開業にあたり最低限必要な事務所の備品は揃えられます。
私は現在開業6年目ですが、開業した頃は今回ご紹介するような物しか事務所に置いてませんでした。登録時の事務所調査の時に、支部長に「殺風景ですみません」と言ったほどです。
経験をもとに注意点なども書いていきます。
開業準備の参考になれば幸いです。
行政書士事務所の開業準備に必要な事務所の備品
私の場合、次のものを揃えました。
- パソコン
- プリンター(複合機)
- 固定電話、FAX
- 印鑑
- 机、椅子、棚、書類の保管庫
- 名刺
- その他
大きな物は、こんな感じです。
順番に説明していきますね。
パソコン
これは、現代の行政書士には必須です。
手書きで申請書類を作成している行政書士はほとんどいませんからね。
必ず準備するようにしましょう。
プライベートで使っていた物でも問題ないです。私はそうしました。
またに新人の方から「WindowsとMacどちらが良いですか?」と聞かれます。
私は「Windows」を買うようにすすめています。
理由は、官公署のシステムが、Windowsに合わせて作られていることが多いからです。
「Word」や「Excel」などofficeも、よく使うのであったほうがいいです。
プリンター(複合機)
プリンターに関しては、私は買い換えました。
理由は、固定電話とFAX機能の備わった複合機のほうが便利そうだったからです。
プリンター、スキャナー、コピー、FAX、固定電話の機能があるものを購入。実際に、仕事で使ってみて便利だったので判断は間違っていませんでした。おすすめです。
それと、プリンターを購入するのに印刷できるサイズで悩む方もいると思います。
「A4」までのものにするか?「A3」までのものにするか?
取扱業務にもよるかもしれませんが、私は「A4」までのもので十分でした。A3サイズを印刷することは滅多にありませんでしたし、A4以上のものを印刷する時はコンビニで足りました。
固定電話・FAX
機器に関しては、先ほど説明したようにプリンター(複合機)で対応しました。
受話器のついた複合機は便利です。
それと、そもそも携帯と固定どちらかで悩んでいる方もいますよね?
行政書士登録は、携帯番号でも大丈夫なので、無理して固定電話をひく必要ないですからね。
私も悩みました。
そして、いろいろ調べました。
結果、固定電話を準備しました。
理由は、次の2つ。
- 固定電話の番号のほうが携帯電話の番号より信用される
- FAXと共通の番号で使える
ちなみに、今どき「FAXなんて必要なの?」と思うかもしれませんが、これが意外と必要です。
開業から今まで、メールを使えない業者や公証役場とのやりとりでFAXが活躍していました。地域にもよりますが、私の事務所所在地の公証役場はメールがダメなので、FAXがないと遺言作成業務の効率が悪くなります。
電話に関しては、こちらの記事も参考になると思います。
≫【行政書士事務所】フリーダイヤルの設置は必要か?【取扱業務/客層】
印鑑
行政書士の登録にあたり、職印が必要です。
指示された物を間違えないように作成しましょう。
印鑑に関しては、登録のタイミングに合わせて、職印、認印、事務所の住所が入ったゴム印など、まとめてネットショップで作成しました。ある程度、質の良い印鑑が安く購入できるのでおすすめです。
使用した店舗や価格については、別の機会にご紹介します。
椅子・机・棚・書類保管庫
机と椅子、棚などは、もともとプライベートで使っていたもので済ませました。開業資金は、なるべく使わないほうが良いので、無ければ中古で安く揃えるのがおすすめです。
書類の保管庫は、鍵付きの容易に動かせない物をおすすめします。個人情報が記載されている書類や預かった物を保管するのに使うからです。個人情報や書類の管理は、とても重要です。
私は、実家に置いてあった使っていない鍵付きの書棚を使いました。
これも無ければ中古でOKです。
名刺
名刺は、行政書士登録に合わせて作成するようにしましょう。
早めに作っておかないと、名刺交換の際に自分だけ渡せないなんてことになります。
それと作成にあたっては、自分でプリンターを使って印刷できる名刺もありますが、印刷屋さんに依頼して、プロに作成してもらうのがおすすめです。プリンターで作成したものは、安く自由にカスタマイズできるというメリットはありますが、品質が良くないものが多いです。
私は、どうしても安っぽく見えるのが嫌でプロにお願いしました。
ネットショップなら、品質の良い名刺が安く作成できます。
その他
その他、事務所で使いそうな消耗品や細かい備品は100均でもOKです。
ただ、次のものは、そこそこ良いものを揃えましょう。
- 使用頻度が高いボールペンや印鑑マットなどの事務用品
- コピー用紙や封筒など、お客さんに対して使うもの
使用頻度が高いものは、100均だと使いにくかったり、すぐに壊れたり、結局買い換えることになるからです。コピー用紙などは、安いものを使うとスケスケで見た目がとても悪いです。お客さんに渡すものは、信用をしてもらうためにも、ある程度品質の良いものを使いましょう。
専門書や業務ソフトは揃えた方が良いのか?
最初から、揃えなくても大丈夫です。
専門とする業務が決まっている場合は、その業務を遂行するのにあたり、最低限の必要なものを揃えたほうが良いですが、最初から全て完璧に揃える必要はないです。徐々に揃えていきましょう。
専門書や業務ソフトは、値段が高いですからね。
収入が安定しない時期に揃えると、開業資金が不足する恐れがあります。
売上もないのに、銀行口座の残高が減っていくのは精神的に良くないです。
なので、無理なく徐々に揃えるのが正解です。
必要な専門書や業務ソフトは報酬で揃えていく
専門書や業務ソフトは、報酬を使って揃えていくのが理想です。「今回の依頼が終わったら、報酬の一部を使って〇〇の業務ソフトを買おう」と言った感じです。
ただ、その場合でもいくら使うかは注意しましょう。行政書士業は、収入が安定するまで時間がかかるので、報酬の使い方も慎重にする必要があります。報酬のほとんどを専門書や業務ソフトの購入に使っては、生活できなくなりますからね。
ちなみに、どういったものを、どの時期に揃えたほうが良いのかは、同じ業務を扱っている支部の先輩行政書士に相談するのがおすすめです。
「〇〇の業務ソフトがあると効率が全然違うから、多少無理しても早く購入した方がいい」などアドバイスしてもらえます。実際に私も相談してアドバイスをもらいました。それについては、いずれ記事にしてご紹介します。
まとめ
以上、行政書士事務所の開業準備にあたり、必要な事務所備品をご紹介しました。
記事内でも少し触れましたが、備品にはなるべくお金をかけないようにしましょう。より良いものを求めて開業資金を使っていると軌道に乗る前に資金不足になります。
これまでの経験から言うと、開業資金に余裕があるなら「広告宣伝費」に使うべきです。広告宣伝費は使えば確実に仕事が増えるという訳ではなく失敗もあります。
どの方法が売上をあげるのに効果があるのか?を知るには予想以上に費用がかかります。開業資金は、そういったことに使ったほうが早く収入が安定します。
今日はここまでです。
読んでいただき有難うごうざいました。
参考までに、事務所調査の予定のある方はこちらの記事をどうぞ。私の体験談です。
≫【体験談】行政書士登録の事務所調査【自宅兼事務所/チェックポイント】