「行政書士の資格は使えない」という書き込みを、ネットで見かけることがあると思います。
これから行政書士を目指す方にとっては、不安でしかない書き込みですよね。私も開業前に、とあるサイトで書かれているのを目にして不安に感じたのを覚えています。
行政書士は本当に使えない資格なのか?
今回は、この疑問について、行政書士の資格で開業した経験から事実をお話していきたいと思います。
行政書士は使えない資格なのか?
まず、記事タイトルにもなっている「行政書士は使えない資格なのか?」について、最初にお答えしておきます。
行政書士の資格は間違いなく使える資格であり、ちゃんと評価もされ、やり方次第では十分に稼げる資格です。
なので、使えないとか、役に立たない、意味ない。という否定的な意見には、何からの誤解があるのではないかと思っています。
私も、行政書士になるまで、誤解していた情報もありましたからね。身近に行政書士の知り合いでもいない限り分からないこともあります。
行政書士が使えない資格と言われている理由
ネットにある行政書士への否定的な意見をみると、この資格の本質的な部分を間違って理解している人が多いように感じます。
次のような理由から、行政書士の資格が使えない言われることが多いです。
- 行政書士が多すぎる
- 廃業する人が多い
- AIの影響で仕事がなくなる
- 就職や転職の役に立たない
順番に説明していきます。
行政書士が多すぎる
たしかに行政書士が多いのは否定できません。
飽和状態だと思います。
だらかといって、行政書士の資格が使えないわけではありません。
行政書士の業務範囲は広いです。自分の事務所周辺で扱いが少ない業務をメイン業務として事務所を運営していけば仕事は増やせます。
ネット検索でもいいので、周辺の行政書士事務所が何をメイン業務にしているのか調べてみましょう。
この方法で成功した行政書士もいます。
廃業する人が多い
行政書士の資格は廃業する人が多いと言われています。
聞いたところによると、開業後3年で7~8割の人が廃業するそうです。
なので、それを理由に使えない資格だと言う人もいます。
これについては、やることをやれば廃業はしません。少なくとも次のことを積極的にやっていて廃業した行政書士を見たことがありません。
- 営業努力
- 実務の勉強
- 人脈を広げる
AIの影響で仕事がなくなる
たしかに、AIの影響でいくつかの行政書士業務は無くなると思います。
しかし、行政書士の業務は範囲が広いので完全に無くなることはありません。AIでは対応が不可能な業務もあるからです。
また、行政書士の業務は、法律改正や新制度ができると増えていきます。
得意とする分野をいくつか持って行政書士事務所を運営していけば、AIの影響でいきなり仕事がなくなるといったことは回避できます。
就職や転職の役に立たない
行政書士は「独立開業型」の資格です。
なので、就職や転職の際に履歴書に書いたとしても、あまり評価はされないと思います。
行政書士の資格を多少評価してくれる就職先、転職先は、行政書士を含む士業の事務所又は一般企業の法務部くらいだと思います。
就職や転職のために資格を取得するのであれば、「簿記」や「宅地建物取引士」のほうがおすすめです。
行政書士は他の資格と一緒に使うと便利
行政書士は、他資格と一緒に使うと便利な資格です。
私の周りでは、次のような組み合わせで事務所を運営されている方が多いです。
- 行政書士&司法書士
- 行政書士&土地家屋調査士
- 行政書士&社会保険労務士
- 行政書士&海事代理士
いくつかの手続きを一カ所で対応できる「ワンストップサービス」をお客さんに提供できます。