こんにちは、ひろです。
行政書士は、とても業務範囲が広いです。
お客さんに行政書士だということを名乗ると、「行政書士ってどういった仕事をするの?」と聞かれることが多いです。行政書士の業務範囲が広いという点で、デメリットを感じたことはないですか?
という疑問に、開業4年目の行政書士が答えます。
ちなみに、これは私が、新しく入会してきた行政書士の先生からされた質問です。
行政書士の業務範囲の広さはメリットになる
たしかに、他の士業と比較すると行政書士の業務範囲は広いです。
ネットで検索すると、同じ行政書士でもやっている業務はバラバラ。相続だったり、宅建・建設業許可だったり、外国人関係、自動車関係、産廃関係などなど。
でも、デメリットに感じたことはないです。
むしろ、行政書士開業4年目の現在では「メリット」だと思っています。
理由としては、
- 同業者とライバル関係になりにくい
- 仕事の内容を変えることができる
- 他の事務所との差別化をしやすい
同業者とライバル関係にならない
行政書士が使える書類は、1万種類といわれています。
そのすべてを1人の行政書士が精通して対応するのは不可能です。
なので、先ほども言った通り、同じ行政書士でも専門にしている業務は様々。だから、同業者でもライバル関係になりにくいです。
支部の集まりなどでは、ライバル関係にないので仲良しですし、様々な業務の情報交換ができるので楽しいです。
仕事の内容を変えることができる
行政書士という資格ひとつで、いろいろな仕事に挑戦することができます。例えば、相続をメインにやって合わなければ、会社設立専門に変えても大丈夫です。
好きに仕事内容を変えることができると、景気などにも左右されにくいです。影響を受けたら他の業務をメインに変えればいいだけなので。
他の事務所との差別化をしやすい
税理士や社会保険労務士など、資格の名前を聞けば仕事内容が想像できます。税理士なら税務関係の仕事をしている人だなとか、社労士なら労務関係の仕事をしている人かなといった感じで。
でも、これって、お客さんから「どんな仕事をしているか」の説明しなくても分かってもらえるというメリットがある反面、税理士同士や社会保険労務士同士の差別化がとても難しいというデメリットがあります。
その点、行政書士は、業務範囲の広さから差別化を創り出しやすいです。何らかの工夫をすることで、うまく差別化が創り出せれば、かなりの利益が期待できます。
他の人がやっていない業務を積極的にやれば、簡単にその分野のスペシャリストになれるので、それだけで儲けることもできます。
行政書士業務を差別化するメリット
差別化の一番のメリットは、価格競争に巻き込まれないという点です。
インターネットの普及で、士業の報酬も簡単に比較することができます。
そして、誰に頼んでも同じ仕事なら、お客さんは「価格の安い方」を選びます。結局、依頼を獲得するには「安さ」で勝負という話になって、価格競争に突入します。
でも、差別化ができれば、お客さんは他と比較することなく、あなたの事務所へ依頼をしていきます。その際に価格のことは問題になりません。差別化によって価格を比較できる事務所がないのですから。
業務範囲の広さをデメリットだと感じる理由
上記のような理由から、業務範囲の広さをメリットと感じている私ですが、開業当初はデメリットに感じていました。
お客さんから仕事内容を覚えてられにくい
とにかく、行政書士と名乗っても反応が薄いですよね。名乗っても、仕事内容まで思い浮かぶ人は、ほとんどいないでしょうから仕方ないですが…。
ある程度は、名刺に記載することでカバーできます。でも、
お客さんのところで、行政書士関連の業務が発生しても、思い出してくれる人は少ないと思います。
行政書士の仕事は「あまりもの」
新しく入会した先生が、こんなことも言ってました。
行政書士の仕事は「あまりもの」だと。つまり、他の士業が需要のあるおいしい業務を取って、その余った仕事が行政書士の仕事だということです。
たしかに、言いようによっては、そうとれなくもないですけど…。
行政書士の仕事は、他の法律で定められているもの以外を扱うことができるので。
それに、他の士業の業務を考えてみると、需要があるおいしい仕事と言えば、その通りですからね。ただ、「あまりもの」と言われると、ちょっと残念に聞こえます。
「あまりもの」はメリットになる
一見、残念な仕事のように聞こえますが、実はこれが行政書士の大きなメリットになっています。
それは、新しい法律ができた時や、今ある法律や制度が改正された時など、これがあるから行政書士の新しい業務になる可能性が高いのです。
そして、そういった業務は儲かります。しかも、新しい手続きなので、新人もベテランも関係ないです。早い者勝ちになります。
まとめ
行政書士という資格特有の「業務範囲の広さ」は、決してデメリットではありません。
むしろ、これからの行政書士の業務を考えるとメリットとなります。
他の事務所との差別化にもなりますし、景気にも左右されない。また、新しい法律ができたり、今ある法律や制度が改正された際には、新しい業務が生まれる可能性も秘めています。